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安中散・あんちゅうさん −和剤局方− |
| 薬味構成 |
桂枝、延胡索、牡蠣、茴香、縮沙、甘草、良姜
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| 適応 |
胃潰瘍 |
十二指腸潰瘍 |
胃酸過多症 |
胃下垂症 |
| 幽門狭窄 |
胃の腫瘍 |
胃動脈硬化症 |
貧血 |
| ヒステリー |
神経症(神経性胃炎) |
ニコチン中毒 |
胃アトニー症 |
| 胃酸減少症 |
慢性胃炎 |
悪阻 |
胃腸カタル
(主に慢性症) |
| 病位 |
太陰病
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| 虚実 |
虚証
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| 十二臓腑配当 |
脾・胃
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| 方意 |
●寒証による心下部痛、腹痛などの疼痛
●脾胃の虚証・脾胃の気滞による食欲不振、心下痞、呑酸に対する方剤です。
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| 目標 |
体力が低下している虚弱体質の人が、胃が痛んだり、胃酸をはいたり、胸やけがするときに用います。
食物の消化が悪く、いつまでも胃に停滞し、胃や上腹部が張り、悪心、嘔吐、四肢倦怠などがおこり、体重が減少することもある方に用います。
臍傍または臍上に動悸があり、胃内停水などがあり神経症がある方に用います。
人体を上中下に3分すると、中は胸膈の下部から上腹部に相当し、安中散は胃・肝臓・膵臓・胆嚢などの臓器のある部分を指し、「中を安んずる」ことを目的とする安中散は胃腸のみにこだわらず、胆石痛や膵炎に用いることもあります。
ただ、温性の処方ですから炎症性の疾病には不適です。テレビで見かける宴会シーンの宣伝は目的を間違わせる心配があります。安中散の目的は温中散寒、服用して却って痛くなる場合は半夏瀉心湯か柴胡桂枝湯かもしれません。はじめから柴胡桂枝湯と併用するのもよいです。
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| お薬の飲み方 |
■少量のお湯でお飲み下さい。
■吐き気のある時はお水でお飲み下さい。
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| 症例 |
神経性胃炎/65歳・男性 −漢方処方・応用の実際より引用−
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加○清○さんは65歳の男性で、足の痛風が漢方治療で治ってから、すっかり漢方ファンになった人である。38年10月頃、食欲が減少し、食事をとるとすぐに胃部が膨満して苦しくなり、時々胸焼けしたり軽く上腹部が痛むようになった。ある大病院で検査してもらったところ、胃酸が減少しているといわれ、癌になるのではないかと心配を始めた。
患者は、中肉中背で、腹部の肉付きはよく、緊張もよい。心下部には軽い抵抗と圧痛を認めた。最初、生姜瀉心湯がよいかと思ったが、冷え性で冬になると眠れず、朝非常に早く目が覚めるというので、内部に寒があると考えられ、安中散を与えた。食養生として、毎朝、梅干を一個づつ食べるように進めた。すると、約2ヵ月後には胃の具合もよく、便通もよくついてすっかり元気になった。
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| 選薬条件 |
第一の条件:慢性に経過した胃の疾患で急性炎症のいわゆる実熱の痛みではない。
第二の条件:胃酸過多症を起こしていることが多い。
第三の条件:虚寒の証である。
以上が古典から考えられる安中散の選薬条件だと考えられます。
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| 備考 |
この証の方が甘いものを摂ると、症状を悪化させるので厳禁です。
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