|
炙甘草湯・シャカンゾウトウ -傷寒論・金匱要略- |
| 薬味構成 |
炙甘草、生姜、桂枝、麻子仁、大棗、人参、地黄、麦門冬、阿膠
|
| 適応 |
バセドウ病 |
心臓病 |
産褥熱 |
肺結核 |
喉頭結核 |
| 大動脈瘤 |
貧血 |
|
|
|
| 病位 |
少陽病
|
| 虚実 |
虚証
|
| 十二臓腑配当 |
心・大腸
|
| 方意 |
●心の虚証・気の上衝としての胸内苦悶感・心悸亢進・のぼせ・不整脈
●虚証としての強度の疲労倦怠に燥証としての口乾・手足灼熱・紅頬・発熱
に用いる方剤です。
|
| 目標 |
動悸・息切れに用いる方剤です。
この場合の脈は頻数、不整などが多いが、もっぱら自覚的な症状の見られる人に用いる方剤です。
また栄養が衰えて、皮膚が衰えて、疲れやすく、手足が灼熱し、口が渇き、自汗があり便秘するなどの症状が見られます。
|
| お薬の飲み方 |
■粉薬はできるだけお湯でお飲み下さい。
■煎じ薬は温かくしてお飲み下さい。
|
| 症例 |
シェーングレン症候群 41歳・女性 −漢方処方・応用の実際より引用−
|
4〜5年前から動悸を感じ、疲労甚だしく、腹滿、腹痛がよくおこり眼がひどく乾燥し、顔面に浮腫みを 生じ両手がしびれた。都立の某病院で以上の診断をもとに約1年治療をうけたが全く効果がなく紹介状をもって来院した。
中背、痩せ型で顏の皮膚に黒い色素沈着がおこり、軽度の甲状腺腫がみとめられた。
手足が冷え朝方は反って煩熱する。夜はよく眠れない、眼が乾燥するので乗物内では眼が開けられないという。心音が増強し、脈沈細数、腹部は全体に軟弱で臍の上部に動悸を触れた。
腹証の心下悸と心気亢進、脈が速いこと、手足の煩熱、皮膚の色黒などを目標に炙甘草湯を投与した。
すると1週間後に動悸が減少し、顏の浮腫みがおきなくなった。3週間後、気分がよくなり、あまり疲れなくなった。また浮腫みがとれたら痩せがめだったきた。
5週間後、眼が乾燥しなくなり、食欲がさかんになった。しかしたちくらみ、痩せがあるので十全大補湯に変えたところ1週間後再び悪化した。
そこで再び炙甘草湯に変え、また心下部浸水音がみられたので茯苓・朮を加えた。
その後、2週間たったころからまた快方に向かい、4週間後には甲状腺腫がなくなった。
10ヵ月後全く健康らしくなり、1年半のちにはだいぶ肥って中年の魅力ある婦人となった。
|
| 備考 |
|