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漢方薬味  〜黄耆・オウギ〜


薬味名 黄耆・おうぎ
性味
味は甘・性は微温

帰経
脾・肺


黄耆とは
 黄耆には和産の品と漢産の品がありますが、昔から和物は下品であるので用いるのに耐えないものとして、漢産の品が賞用されています。現在は漢産の中でも黒黄耆、白黄耆の2種の品がありますが、元来、黒黄耆と言われる品種の黄耆はありません。黒黄耆は白を黒く染めて市販しているものです。黒、白のいづれが良品とも言えないのですが、黒黄耆は根の上部の太い部分を防虫のために黒く染めているものをさします。

 耆は六十歳または、八十歳との意味で年寄り長老の意味です。つまり耆は補養剤(栄養を補充する薬)として長老の薬、黄色が最良のものということで黄耆となりました。

 良く乾燥し、太く、質は緻密で柔軟で弾力性があり、容易に折れにくく、甘味があり、断面に空に鳴った部分や黒くなった部分のないものを良品とします。
 
 中国では紅耆も黄耆の一部として流通しており、日本では晋耆の名称で流通しています。

効能
 黄耆は止汗、利尿、強壮剤で肌表の水毒を去る効があり、虚弱体質、栄養不良、皮下組織に水毒の停滞するもの、自汗、盗汗、体腫、麻痺、疼痛、小便不利に用います。すなわち肌表の水毒を去るのでその薬能は麻黄に類するが麻黄は水毒が身体の外部上部にあって汗なく、身体疼痛に用い、黄耆は身体の内部下位にあって、汗が出て、身体や手足の腫れる状態に用い、防已、茯苓と併用して水湿を利する効があります。
■栄養失調になっている皮膚面の回復、いつまでも潰瘍して肉もりの悪い皮膚病の面を治癒させる。
■強壮させながら利水します。


適応する体質
と処方例

■大病の後で虚弱になっているときや自汗や盗汗があって衰弱しているときに用いる。また潰瘍の皮膚病や排膿の続く痔ろうにも使用する。
 処方例:「十全大補湯」じゅうぜんたいほとう
■その他の処方例
    「黄耆建中湯」おうぎけんちゅうとう   「清心蓮子飲」せいしんれんしいん
    「補中益気湯」ほちゅうえっきとう     「防已黄耆湯」ぼういおうぎとう



参考文献 出典1) 漢薬の臨床応用 神戸中医学研究会 訳・著
出典2) 近代漢方薬ハンドブック (T・U・V) 高橋 良忠 著
出典3) 漢方のくすりの事典 鈴木 洋 著
出典4) 薬徴 吉益東洞 著
出典5) 中薬大辞典 小学館
出典6) 薬草カラー図鑑1〜3 主婦の友社
出典7) 平成薬証論 渡邊武 著
出典8) 本草綱目 李時珍 著
出典9) 医心方 食養篇 丹波康頼 著
出典10) 中国の薬用菌類 劉波 著
出典11) 薬草の詩 鹿児島県薬剤師会
出典12) 和漢薬の良否鑑別法及び調整方 一色直太郎 著


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