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◆抗不安薬 長期服用 気を付けて
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| ◆依存症起きる 厚労省が注意喚起
不安な気持ちを落ち着かせる「抗不安薬」を長く服用していると、薬物への依存が生じることが分かり、厚生労働省は使用上の注意を改定するよう製薬会社に指示した。睡眠薬の働きもあり、不眠症の患者にも広く使われている。どう薬と付き合えばいいだろうか。 指示を受けた薬は、ベンゾジアゼピン系で、成分名エチゾラム(商品名デパスなど)。不安感に関係する脳の神経細胞に作用し、医師が処方する。従来は長期間、大量に服用すると依存症が起きることがあるとされていたが、通常量でも生じることが分かった。 依存とは、薬が切れる時に様々な身体や精神の症状が表れることを言う。製薬会社によると、帯状ほうしんを患った70歳代の男性が、強い痛みへの不安感から、この薬を約2か月飲んだ後、服用を中止したところ、手の震えが起きた。 「離脱症状」と言い、他にイライラ、不安感など16例の報告があった。薬が必要なくなっても、やめられなくなってしまう。杏林大医学部教授の田島治さん(精神保健)は「同じ問題は、ベンゾジアゼピン系の薬全般に起きる」と言う。
「日本は欧米に比べ、この系統の薬の処方頻度が6―20倍も多い。いわゆる精神安定剤として、漫然と使用される例も少なくない」と田島さんは指摘する。 うつ病で不安や不眠になると、うつ病と気付かず、この種の薬が使われることがあるが、あくまで症状を取る対症療法。抗うつ薬などで必要な治療をしないと重症化し、仕事など社会復帰の遅れや、自殺につながる恐れもある。 抗不安薬には重い副作用は少ないとされるが、足元がふらつくことがある。 うつ傾向で眠れず、服薬していた女性(80)は、自宅で転倒、右足の付け根を骨折し、人工関節を付ける手術を受けた。高齢者の骨折は寝たきりにつながる。 イギリスの指針では、不安を症状とする軽い疾患なら、カウンセリングが中心で、ベンゾジアゼピン系の投薬は短期間。日本はカウンセリング体制の不備で、安易に薬が使われやすい。 《不眠症には必要》 適切に使い、徐々に減らそう ただ、不眠症は増えており、この種の薬が欠かせない人が多い。 東京都町田市の常盤病院副院長の石郷岡純さんは「不眠は交通事故など重大な事故に結びつくほか、長期の不眠患者に心臓病が多いという報告もある。薬を飲まず不眠を放置する害の方が大きい」と話す。 肝心なのは、薬の打ち切り方だ。急にやめると離脱症状が出るので、ゆっくり減らす。例えば1日3錠飲んでいた場合、2週間かけ2・5錠、さらに2週間後に2錠、といった具合だ。 北里大名誉教授の村崎光邦さんは「適切に使えば安全性は高い」として、依存を防ぐため、投薬は1週間単位にするなど短期とし、3か月を超えないよう勧める。 本当に薬が必要かどうか見極めが大切だ。
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