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適度な飲酒でリスク半減
今回の前向き横断的研究では,ロッテルダムの住民1,795人(平均年齢70.6歳)の飲酒量に関する詳細なデータを収集するとともに,ロッテルダム冠動脈石灰化研究のデータが用いられた。
その結果,1
日に 1 〜 2
杯の飲酒者は,非飲酒者に比べ冠動脈高度石灰化のリスクが49%減少することがわかった。全体的に見ると,飲酒者のリスクは非飲酒者に比べ10〜49%低くなっていた。被験者の57.5%が女性で,冠動脈石灰化の診断には電子ビームCTが使用された。診断結果はAgatstonスコアで定量化され,スコア
400以上を冠動脈高度石灰化と定義した。被験者の25.9%が冠動脈高度石灰化と診断された。
Vliegenthart博士は「カルシウムスコアは中央値が97,四分位範囲が10〜430で,きわめて偏っている」と評価している。冠動脈高度石灰化の罹患者の割合は,1
日に 2 〜 3 杯の飲酒者と 3
杯以上の飲酒者では同等であった。飲酒と冠動脈石灰化にはU字型の関連が見られることがわかった。非飲酒者と比べ,冠動脈高度石灰化のオッズ比は 1 日 1
杯以下の飲酒者で0.60,1 日 1 〜 2 杯の飲酒者で0.51,1 日 2
杯超の飲酒者で0.90であった。
被験者のうち,非飲酒者は15.8%, 1 日 1 杯以下の飲酒者は46.4%,1 日 1 〜 2
杯の飲酒者は16.9%,1 日 2 杯超の飲酒者は20.9%であった。1 日に 3
杯以上の飲酒者は被験者の11%未満であったが,飲酒量が増加するに従い男性の割合が高くなった。1 日に 2 杯超の飲酒者の 3 分の 2
が男性であった。一方,非飲酒者の 4 分の 3
は女性であった。飲酒量の多い被験者では,非喫煙者の割合が著しく減少していた。
同博士は「飲酒量と冠動脈硬化(冠動脈石灰化が判定基準となる)との関連を無症状の住民を対象に調べた研究は,われわれが知る限りこれが初めてである」と述べている。冠動脈石灰化の程度は冠動脈性心疾患(CHD)リスクと強く関連するため,中等度の飲酒に関連して冠動脈高度石灰化の罹患率が約50%低下するという結果は,中等度の飲酒がCHD予防に大きく貢献する可能性を示すものである。
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