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  ◆◆ 病気 ◆◆ 

妊婦への高血圧薬投与は慎重に
  2005-03-17
Medical Tribune Vol.38 NO.11 / P.03

母体にはよくても胎児にはリスク

〔スイス・バーゼル〕 妊婦の高血圧では,母体と胎児の双方にとって最適な血圧目標値はまだ模索段階にある。胎児にはある程度血圧が高い状態が必要なのか。ベルリン大学シャリテ病院(ベルリン)のVolker Homuth講師は「妊婦が170/110mmHg以上の重度の高血圧の場合は降圧薬の処方に異論を挟む者はいない。しかし,軽度〜中等度の高血圧の治療法は,まだ確立されていない」と腎臓病学会の年次集会で説明した。

160/100mmHgが治療の分岐点


妊婦の場合には,胎児の状態も考慮すべきだが,これまでの研究からは母体の血圧を内科で推奨される140/90mmHgにまで下げても,母体の状態が改善しないばかりか,低出生体重児リスクが上昇するとのデータが得られている。

Homuth講師は「妊娠期には,胎児の正常な発育のために生理学的循環増加が必要であると考えられ,降圧療法によりこうした循環に悪影響を与えてはならない」と主張。「不当軽小児(SFD)でも,1 歳の誕生日までには体重が平均レベルにまで増加するケースがほとんどとの意見もあるが,これは憂慮すべき意見で,特に出生時低体重はその後の心血管リスクと正の相関関係にある」と指摘した。これに対して,軽度〜中等度の高血圧であれば,妊娠という短い期間に妊婦の心循環リスクが著しく上昇することはないという。

さらに,同講師は「妊婦の血圧が確実に降圧療法の適用対象となる170/110mmHg以上でない場合の対処法については,内科医と産婦人科医の意見は依然として食い違っている」と述べた。

しかし,高血圧連盟のガイドラインに盛り込まれたドイツ産婦人科学会との妥協案では,「妊婦の血圧が160/100mmHgを超えていても,ほかに症状がなく,入院下で観察されていれば,降圧療法を行わなくても短期的には許容できる」とされている。


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