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精神作業の遂行は癌生存者にとって困難である可能性

  2005-06-09
WebMD

癌の影響は長期間に及ぶ可能性を示す研究結果

癌を経験していない人に比べ、癌生存者では、精神作業の遂行が困難となりやすいことを示す研究結果が、『Journal of the National Cancer Institute』6月1日号に掲載された。

南カリフォルニア大学の研究者らは、スウェーデン人の65歳以上の双子を対象に研究を行った。この研究者らは、双子の各ペアにおいて精神作業の遂行能力を比較した。双子の一方には癌の診断経験があったが、もう一方にはなかった。

以前の研究において、癌生存者ではしばしば精神作業の遂行能力が低下しているとの結果が示されているが、「このような障害がどのくらいの期間続くのか、あるいは時間の経過とともに悪化するのかどうかは依然として不明である」と研究者らは記している。

「われわれのデータから、癌および癌治療によって癌生存者のcognitive reserveが低下し、認知機能障害および認知症に関する長期リスクが高まる可能性が示唆される。この点は、癌生存者の治療を担当する医師にとって、重大な臨床的懸念である」と著者らは記している。

本研究では、700例の癌生存者およびその双子の兄弟姉妹を対象に、記憶、言語想起、一般知識といった精神的スキルの試験結果を比較した。

全体では、癌生存者の15%で精神作業の遂行が困難であったのに対し、癌を経験していない双子の兄弟姉妹では9%であった。また、癌患者は、認知症もより多く有していた。

研究者らは、本研究開始前に癌からの生存期間が5年以上の集団でも、精神作業の遂行が困難である割合が高かったと指摘している。また、今後の研究では、「特定の治療が認知機能への長期的影響に関連しているかどうかを探索すべきである」と提案している。「医療従事者および患者が治療について十分な情報に基づき判断する上で、このような知見は有用であろう」。

論説の見解はこの結論に批判的

テキサス大学M. D. Anderson癌センターの神経腫瘍学者らによる論説では、本研究の結論に疑問が呈されている。論説の著者らは、mental reserveの低下が癌患者における思考困難の原因であると示唆するのは時期尚早である、と述べている。その代わりとして、癌治療による「持続的な神経毒性」が原因である可能性を指摘し、今後の研究では、どの治療レジメンが脳および神経細胞に最も高い毒性を示すかを検討する必要がある、と述べている。

論説では、癌患者が長期的な思考障害を受ける傾向にあるとの示唆について、特に懸念を表明している。「癌患者が新規かつ遅発性の認知障害および認知症の発現リスクを負っているとの結論は支持されていないものの、場合によっては患者や医療従事者を動揺させうるものである」。



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